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火災保険とはどんな保険?補償内容を徹底解説!

三世帯家族と家の画像
住まいを所有もしくは賃貸していれば一度は聞いたことがある「火災保険」。
加入するのが当たり前のように思われているけど、契約内容まで詳しく把握されている方は少ないのではないでしょうか。今回は火災保険の補償内容について見ていきます。

火災保険の加入率は?

疑問な小寧さん

そもそも火災保険はみんな入っているの?

内閣府の『「保険・共済による災害への備えの促進に関する検討会」参考資料』によれば、2015年度時点の推計で火災保険(建物のみ)の加入率は約61%とのことでした。

小寧さん

入っていない人も多いのね。

イヌくん

一見少ないように見えるけど、火災保険とよく似た保障制度の火災共済による備えを含めると約82%になるから、多くの人が資産の防衛のため何らかの手立てをしているよ。

■持家世帯(*1)の保険・共済の加入件数・割合(建物のみ)(内閣府試算)

火災補償あり 水災補償あり*5 地震補償あり*5
保険 2,123万件*2
(61%)
1,475万件*2
(42%)
1,209万件*3
(35%)
共済 1,168万件*4
(33%)
1,161万件*4
(33%)
770万件*4
(22%)
保険 + 共済
(単純合計)
3,291万件
(94%)
2,636万件
(75%)
1,979万件
(57%)
保険 + 共済
(重複を考慮*6)
2,880万件(82%)
※保険・共済契約なし18%
2,307万件(66%) 1,732万件(49%)

出典:内閣府防災担当「保険・共済による災害への備えの促進に関する検討会 参考資料」(平成29年3月)

  • *1 持家世帯は、総務省「2015年度住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査」の総世帯数(5,695万世帯)に、総務省「平成25年住宅・土地統計調査」の持家世帯割合(61.5%)を乗じ、3,502万世帯と推計。
  • *2 損害保険料率算出機構資料による。(2015年度末における建物(住居)を対象とした火災保険保有契約数を集計(特約火災を含み、団地保険を除く。)
  • *3 2015(平成27)年度損害保険料率算出機構統計集による。(2015年度時点での建物(イ構造、ロ構造)を対象とした証券保有契約を集計。)
  • *4 日本共済協会資料による。(2015年度末におけるJA共済連、JF共水連、全労災、全国生協連の建物(住居)を対象とした共済保有契約を集計。)
  • *5 全壊等の場合であっても支払われる額が少額なもの、見舞金のようなものは除く。
  • *6 平成22~26年度に発生した自然災害により被災し、被災者生活再建支援金の支給を受けた世帯に対するアンケート調査によると、複数の保険・共済へ加入している人がいるため、契約者数は契約件数合計の87.5%(N=5,752人)

火災保険で補償されるモノはナニ?

火災保険で補償される家具の画像
損害保険は物あるいは財産に生じた損害を補償します。火災保険では建物および家財が補償の対象になります。

解説イヌくん

特に家財は契約の仕方によって対象になる、ならない場合があるので注意が必要です。

対象となるもの
対象にならないもの
建 物
  • 建物本体
  • 建物本体と同じ敷地内にある門、塀、垣
  • 物置、車庫
  • 畳、建具
  • 建物に固定された浴槽、流し、ガス台、調理台等
  • 建物の基礎部分
  • 土地
  • 庭木、庭石
    ※庭木は保険会社によって対象になる場合あり
家 財
  • 建物内に収容されている家具、衣服等の生活用動産
  • 1個または1組の価額が30万円までの貴金属、宝石、美術品等
    ※30万円を超える場合は別途明記が必要
  • 自動車、航空機、船舶
  • 動物、植物等の生物
  • クレジットカードや有価証券等
  • プログラムやデータ等の無体物
  • 設備・什器、商品、製品
  • 帳簿、証書、設計書、稿本等
    ※保険会社によって対象になる場合あり
  • 現金、預貯金証書、小切手等
    ※盗難による損害の場合は条件を満たしていれば対象に含まれる

設備・什器、商品、製品は家財には含まれませんが、「店舗総合保険」など事業者向けの火災保険で補償の対象になります。

どんな損害が補償されるの?

台風で被災した建物の画像
火災保険はその名の通り、火災による損害を補償するところから始まり、社会的ニーズにより火災と似た爆発、台風や洪水、落雷、大雪などの自然災害による被害も補償されるようになっていきました。
そんな火災保険が大きく変わったのが1998年の「保険の自由化」からです。それまでは、損害保険会社はみな同じ保険料で保険商品を販売していました。自由化以降、各保険会社間の競争が激しくなり、独自の保険商品が開発され、補償範囲が広くなりました。

対象となる損害
補償内容
火災 失火やもらい火、放火等による火災の損害を補償
破裂・爆発 ガス漏れ等による破裂・爆発の損害を補償
落雷 落雷による損害を補償
風災・雹災・雪災 台風等の強風による損害、雹(ひょう)や霰(あられ)による損害、豪雪の際の雪の重みや落下、雪崩等による損害を補償
水災 台風や豪雨等による洪水等による損害を補償
建物外部からの物体の落下・飛来・衝突 自動車の飛び込み等による損害を補償
漏水などによる水濡れ 給排水設備や他人の戸室で生じた事故による水濡れ損害を補償
騒擾(そうじょう)・集団行動等に伴う暴力行為 集団行動などに伴う暴力行為・破壊行為による損害を補償
盗難による盗取・損傷・汚損 盗難による盗取(とうしゅ)や損傷・汚損などの損害を補償
不測かつ突発的な事故(破損・汚損) 誤って自宅の壁を壊した場合等の偶然な事故による損害を補償

このように火災保険は、身近におこる様々な災害による損害を補償しています。
「騒擾(そうじょう)・集団行動等に伴う暴力行為」を補足すると、デモや労働争議の際に群衆が突入してきたことで建物や家財に損害が生じた場合などに補償されます。1960、70年代の安保闘争や学生紛争などのときに被害が多かったそうです。

小寧さん

火災保険って、火災以外にもいろんな事故で補償されているのね。

イヌくん

様々なリスクから財産を守ってくれるのが火災保険だよ。
そんな火災保険でも対象とならない事故もあるから注意しよう。

例えば、自分で火をつけた場合は、犯罪行為なので当然対象外です。老朽化による雨漏りや窓を閉め忘れて雨などが吹き込んだ場合なども対象外です。また自室の給排水設備からの水漏れの場合、濡れた天井や壁、床の損害は補償されますが、給排水設備の修理費用は補償されません。

解説イヌくん

地震、噴火、津波による損害も火災保険では補償されず、「地震保険」で備える必要があります。

まとめ

いまや火災保険は火災事故による保険金支払いよりも、自然災害の被害による保険金が急増しています。上記のとおり保険自由化後は、各保険会社で火災保険の商品開発競争が進み、補償の内容が全く同じとは限りません。
加入や見直しを検討する際は、建物や地域、生活状況を踏まえて補償を組み立て、1つの保険会社に絞らず複数の会社から見積もりを取るようにしましょう。

OKイヌくん

まとめて見積もりができると便利だよ。