自動車保険は必要です!
自動車を購入したら必ず加入するように言われている「自動車保険」。
気をつけて運転すれば事故なんて起きないし、必要ないんじゃない。
自分が注意していても何が起きるかわからないよ。万一のためにも加入は絶対必要!
強制保険と任意保険
自動車保険は、「強制保険」と「任意保険」の2つに分けることができるんだ。
「強制保険」って、「自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)」のことだね。
「任意保険」はテレビCMでも見かける自動車保険のことでいいんだよね?
そうだね。自賠責保険と違って、加入するかどうかは自由に決められるから「任意保険」と言われているよ。
自動車保険の補償は?
自動車保険は大きく「賠償責任保険」、「傷害保険」、「車両保険」の3種類の補償に分けられます。
賠償責任保険
自動車保険の基本となる補償です。賠償責任保険は「対人賠償責任保険」と「対物賠償責任保険」の2種類があり、保険会社による「示談代行サービス」を受けられるのが大きなポイントです。
対人賠償責任保険
事故により相手の車に乗っていた人や歩行者などにケガもしくは死亡させ、法律上の損害賠償責任を負った場合に保険金が支払われる保険です。
自賠責保険でも同様の補償がありますが、補償額に限度があるため、自賠責保険の限度額を超えた部分が対人賠償責任保険でカバーされます。
対物賠償責任保険
事故により相手の車、建物、信号機、ガードレールなどを破損させ、法律上の損害賠償責任を負った場合に保険金が支払われる保険です。
車を運転しているときに起きた事故だけでなく、スーパーの駐車場などで車から降りようとした際、隣にあった車にドアをぶつけてしまった場合など、駐停車中に起きた事故でも補償されます。
傷害保険
傷害保険は車の運転者や一緒に乗っていた人が事故でケガをしたり、死亡した場合に保険金が支払われる保険です。
「人身傷害補償保険」、「搭乗者傷害保険」、「自損事故保険」、「無保険車傷害保険」があります。
人身傷害補償保険
自動車事故で運転者や同乗者がケガをしたり死亡したりしたときに、過失割合にかかわらず、保険金額の範囲内で補償が受けられる保険です。ケガによる治療費・働けない間の収入、後遺障害や死亡による逸失利益・精神的損害などについて実際の損害額が保険金として支払われます。
また、補償のタイプとして契約している車に搭乗中の事故のほか、歩行中や自転車乗車中の自動車事故を補償するタイプも選ぶことができます。
過失割合がある事故で、相手方との示談が成立していなくても補償を受けられるのがポイントだね。
相手から賠償金を受け取った場合でも請求できるの?
その場合は、実際の損害額から相手方から受け取った賠償金を差し引いた差額分が、保険金として支払われるよ。
搭乗者傷害保険
自動車事故で運転者や同乗者がケガをしたり死亡したりしたときに、補償が受けられる保険です。人身傷害補償保険とは違い、実際の損害額を補償するものではなく、契約であらかじめ決めた額が保険金として支払われます。
相手方から賠償金を受け取った場合でも契約で決められた金額が支払われるのがポイント。また、補償の対象となるのは契約している車に搭乗中の自動車事故のみだよ。
自損事故保険
電柱に衝突したなどの単独事故や自分に100%過失がある自動車事故で、運転者や同乗者がケガをしたり死亡したりしたときに補償される保険です。
原則、全ての契約に自動的にセットされますが、人身傷害補償保険に加入している場合、補償される範囲がかぶるため、この保険がセットされないことがあります。
無保険車傷害保険
自動車事故で自分が被害者になったときに、事故の相手が自動車保険に加入していない、加入していても補償内容が十分でなかった、もしくは事故の相手がわからない場合に補償される保険です。
この保険では、事故で死亡、後遺障害を負った場合のみに保険金が支払われ、治療で完治するケガの場合は補償の対象にはなりません。
また、自損事故保険と同じく全ての契約に自動でセットされますが、人身傷害補償保険に加入している場合はセットされないことがあります。
人身傷害補償保険に加入していれば特に必要ないよ。
車両保険
自動車事故で壊れた自分の車の修理費用などが補償される保険です。車同士の事故による損害のほか、火災、盗難、台風などの自然災害(地震、噴火、津波は除く)などでも保険金が支払われます。
この保険には、「エコノミー車両保険(車対車+A)」と単独事故、当て逃げ事故による損害も補償する「一般車両保険(一般条件)」の2種類があります。一般車両保険は補償範囲が広い分、エコノミー車両保険よりも保険料が高くなります。
車両保険の保険金額は市場販売価格相当額(同じ車種で同じ年式かつ使用頻度も同程度の車を購入する場合の価格)になるから、車が古くなると保険金額も少なくなるよ。
新車なら単独事故も補償する「一般車両保険」、古くなってきたら補償を見直すのもありだね。
まとめ
自動車は日常生活に欠かせない便利な乗り物である反面、予期せぬ事故で誰しもが被害者、加害者になりえます。万一のときに十分な補償を受けられるよう自動車を買ったら、自動車保険に加入することはマストです。
車種や運転する人などによって保険料や補償内容も変わってきますので保険代理店やファイナンシャル・プランナーなどに相談しながら自分に合った補償にしていきましょう。